こんにちは、イナです。
ネットフリックスの人気ランキングに一つも洋画・海外ドラマが入っていないのに驚いた今日この頃です。
さて、最近気になった映画を紹介したいと思います。
今回紹介するのは、「セルジオ:世界を救うために戦った男(原題Sergio)」です。
僕がここ最近好きな実話に基づいた系の映画です。
あらすじ
米軍侵攻に揺れるイラクに赴任した国連大使セルジオ・ヴィエイラ・デメロ(Sergio Vieira de Mello)。自身のキャリアにおいて最も過酷な任務に、命を掛けて挑む。
ネットフリックス
ネトフリでのジャンル:実話に基づく映画、アメリカ映画、本が原作の映画
ジャンルとしては、実話を元にしたバイオグラフィー+戦争映画に近い部類だと思います。
IMDBでは「R」指定なので実際の紛争地帯の状況を鮮明に描いていそうです。
配信日:4月17日(金)配信開始です!
あと一週間!
出演キャスト
セルジオ・ヴィエイラ・デメロ(Sergio Vieira de Mello)役
ヴァグネル・モウラ(Wagner Moura)
ブラジル人俳優で、ネットフリックスで麻薬組織と警察の戦いを描いた「ナルコス(Narcos)」では麻薬王のパブロ・エスコバル役を演じました。主にブラジルの作品に出ていますが、マッド・デーモン主演の「エリジウム(Elysium)」にわき役で出ています。
キャロリーナ・ラリエラ(Carolina Larriera)役
アナ・デ・アルマス(Ana de Armas)
キューバ出身の女優。ブレードランナー2049ではヒロインを務めました。
今年公開予定のジェームズ・ボンドシリーズの「007ノー・タイム・トゥー・ダイ」にボンドガールとして出演しています。
007は本来4月10日公開予定だったのですが、新型コロナウイルスの影響で11月まで延期されました。
またマリリン・モンローの人生を追ったドキュメンタリードラマではモンロー役として出演予定です。
近年人気急上昇中の女優といってもいいかもしれません。今後の活躍が期待されます。
ツイッター
httpss://twitter.com/Ana_d_Armas
今年の3月にはアメリカの雑誌「Vanity Fair」の表紙をカバーを務め、インタビューが掲載されています。(英語)
ここでも、Ana is conquering the Hollywood(アナがハリウッドを支配しつつある)と活躍を取り上げています
httpss://www.vanityfair.com/hollywood/2020/02/all-about-ana-march-2020-cover-story
登場人物についてもっと知る(ネタバレ注意)
セルジオの人生
映画の主人公であるセルジオ・ヴィエイラ・デ・メロ(Sergio Vieira de Mello)はどんな人でしょうか?
これ以降はネタバレがあるので注意してください。
セルジオはブラジルのリオデジャネイロ生まれに生まれ、国連の外交官として34年もの間活躍しました。
イラクへ赴任する前に、セルジオは国連難民高等弁務官(UNHCR、緒方さんがいたところですね)として、東パキスタン、ボスニア、コソボ、バングラディッシュや東ティモールなどの地域での和平活動や難民支援活動を行ってきました。
特に、1999~2002年にかけてはインドネシアに支配されていた情勢が不安定であった東ティモールの独立を導き、情勢の安定化に貢献し、国連としても大きな成果となっています。
しかし、残念ながらこの成功こそが後にアルカイダによる自爆テロの標的になる原因となってしまいました。
そこ後、2002年に国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)に所属を移し、2003年5月に国連事務総長特別代表に任命され、イラクでフセイン政権崩壊後の治安安定のために派遣されます。
国連事務総長特別代表は、国連事務総長の代表として、事務総長の代わりに特定ミッションの全権限を行使できる責任のある役職です。
生前、国連のコフィ―・アナン事務総長(当時)の後任として有望視されていました。
しかし、同年8月の午後に国連の駐イラク事務所となっていた「カナルホテル」でアルカイダによる自爆テロが発生し、セルジオを含む24名が死亡し、100人以上の負傷者が出ました。
The canal hotel bombingとも知られるこの自爆テロは、3階建てのホテルの一部が倒壊するほど大きなものでありました。
こちらに爆破テロの状況を伝えるニュースがありました。
動画中盤に出てくる女性が婚約者のキャロリーナさんでしょうか。
がれきからセルジオを救い出そうと、必死で同僚を振り払おうとしてます。
この一部倒壊したホテルの3階にセルジオのオフィスがあり、そのすぐの道に停止していたトラックが爆破しました。
アルカイダがセルジオを標的としたのは、世界最大のイスラム教国であり同胞のインドネシアから東ティモールを独立させたことに反感を持っていたのが一番の要因だとされています。
セルジオの半生を追ったドキュメンタリー
Netflixでは、セルジオ・ヴィエイラ・デメロの半生を描いたドキュメンタリー「セルジオ テロに死す―イラク復興を託された男―」も公開されています。
あらすじ
バグダッドの国連本部爆破テロで命を落とした国連人権高等弁務官、セルジオ・ヴィエラ・デ・メロ。多くの人から慕われたカリスマの生涯に迫るドキュメンタリー
ネットフリックス
ドキュメンタリーと映画の元となった本
先ほど紹介した2つの映画は、ピューリッツァー賞を受賞した伝記を元に制作されています。
洋書のみで、まだ和訳されていません。
キャロリーナ・ラリエラ
パートナーであったキャロリーナ・ラリエラ(Carolina Larriera)も、同じく国連に所属しておりエコノミストとして、東ティモールの独立などをセルジオとともに支援しました。
2003年のイラクでの自爆テロで負傷はしますが、幸い命は助かります。
その後も国連などで精力的な活動を続けています。
また、セルジオさんの母とともにボランティア団体【Sergio Vieira de Mello Center】(👇)を設立し、セルジオの意思を継いで教育活動やセルジオの生涯の紹介などを行っています。
キャロリーナは、この団体の代表として若い人々への人権教育などに精力的に活動しています。
その一環として雑誌などへの記事の投稿も積極的に行っております。
こちらは、Huffpostの和訳された記事になります。
バグダッドの国連への攻撃から10年、セルジオ・ヴィエラ・デ・メロを追悼して(Huffpost、2013年)
httpss://www.huffingtonpost.jp/carolina-larriera-japan/10_1_b_3778211.html
(*残念ながら翻訳が荒く、理解に苦しむ箇所が多いです。)
またキャロリーナさんの個人的な備忘録・記録用のブログが公開されています(英語・ポルトガル語)
httpss://carolinalarriera.com/
ブログのmemoryを見ますと、8月までのバグダッドでの任務が終わったら結婚を約束していたそうです。
戦争・紛争ほど悲惨なものはないとつくづく実感します。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
セルジオのように、世界平和を求め行動していることを思うと感動します。
映画がきっかけで、日本の裏側であるブラジルの出身で、日本とは世界がかけ離れているイラクで活躍した人物を知ることができるってすごいですよね。
では、今日はこの辺で。
THANK YOU and See You Next Time
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