8月30日~9月3日に、アメリカのカンザス州エンポリア(Emporia)で世界ディスクゴルフ選手権2022が開催される。1982年の第1回開催から40年が経つ本大会では、日本からカリスマこと福田孝一選手(# 102802)、シメル航選手( #108547)、渡部麻里選手(#102761)が参加する。そこで、今回はディスクゴルフの世界選手権の歴史(2007年以降)を振り返りたい。
- 2007年(ウィスコンシン州ハイブリッジ)
- 2008年 (ミシガン州カラマズー)
- 2009年 (ミズーリ州カンザス市)
- 2010年(インディアナ州クラウンポイント)
- 2011年(カリフォルニア州サンタクルーズ)
- 2012年 (ノースカロライナ州シャーロット)
- 2013年(インディアナ州クラウンポイント)
- 2014年 (オレゴン州ポートランド)
- 2015年(ペンシルベニア州ピッツバーグ)
- 2016 – EMPORIA, KS
- 2017 – IDGC, AUGUSTA, GA
- 2018 – JEFFERSONVILLE, VT
- 2019 – PEORIA, IL
- 2020年 COVID-19のため中止
- 2021年 (ユタ州オグデン)
- 2022年(カンザス州エンポリア)
- まとめ
- 参考文献
2007年(ウィスコンシン州ハイブリッジ)
- MPO出場者数:142選手
- MPO優勝者:ネイト・ドス(Nate Doss)
- FPO出場者数:28選手
- FPO優勝者:ヴァレリー・ジェンキンス(Valarie Jenkins)
MPOでは、ネイト・ドスが2回目の世界一のタイトルを、スウェーデンのマーカス・カルスローム(Markus Kallstrom)に一打差で手にすることができた。なお、3位には現在でもMPOでプレーしているプロディジー所属のケール・ラヴィスカ(Cale Leiviska)が入っている。
FPOでは、ヴァレリー・ジェンキンス(現ヴァレリー・ドス、エイブリー・ジェンキンスの妹)が、3連覇をかけて挑んでいたデズ・レディング(Des Reading)に5打差で打ち勝ち、自身初の世界チャンピオンとなった。
日本からも、梶山学(48位)、梶山ヨシヤス(86位)、塚本リカ(16位)が出場して、大健闘した。
2007 PDGA Pro World Championship MPO
2007 Pro World Championships- Val Jenkins
2007 PDGA Professional Disc Golf World Championships
2008年 (ミシガン州カラマズー)
- MPO出場者数:145選手
- MPO優勝者:デイビッド・フィルバーグ(David Feldberg)
- FPO出場者数:21選手
- FPO優勝者:ヴァレリー・ジェンキンス(Valarie Jenkins)
ニコ・ロカストロ(Nikko Locastro)が初めの4ラウンドでリードしていたが、最終ラウンドでデイビッド・フィルバーグが追い越し、2位から14打差で優勝した。2位には前回優勝者のネイト・ドス、4位には現在も活躍するマット・オーラムことマティーオー(Matt Orum)が入った。
ヴァレリー・ジェンキンスは、他の出場者からコンスタントに差をつけ、最終的には12打差で連続優勝した。
2008 PDGA Pro-Am-Jr Disc Golf World Championships
動画27:30に若き日のポール・マクベスのプレーを見ることができます。動画内で「(ポール・マクベスは、)若手で、いくつかのミスパットはあるものの、ポールの将来は明るい」と紹介されています。FPO最終ラウンドは50:00、MPO最終ラウンドは1:15:36からです。
2008 PDGA Worlds – Pro Interviews Day One(インタビュー動画)
2009年 (ミズーリ州カンザス市)
- MPO出場者数:131選手
- MPO優勝者:エイブリー・ジェンキンス(Avery Jenkins)
- FPO出場者数:21選手
- FPO優勝者:ヴァレリー・ジェンキンス(Valarie Jenkins)
MPOでは、1987年トロント大会以来となるプレーオフによる決着がついた。プレーオフでは、エイブリー・ジェンキンスとジョシュ・アントン(Josh Anthon)が競い、エイブリーが、FPO出場の妹とともに優勝した。妹のヴァレリー・ジェンキンスは3連覇を達成。
MPOでは、2位にジョシュ・アントン、3位にマット・オーラム、4位にケール・ラヴィスカ、5位に今の選手やJomez解説者として活躍するネイト・セクストン(Nathan Sexton)となった。日本代表の梶山学は、21位と好成績を残す。
ちなみに、梶山学の21位では、ポール・マクベス(22位)、スティーブ・ブリンスター(22位)、エリック・マケーブ(31位、2010年世界選手権優勝者)などよりもいい成績である。
2009 PDGA World Championships, KC Final 9 part 1
2009 PDGA World Championships, KC Final 9 part 2
2009 PDGA Worlds Final 9, KC part 3
2009 PDGA Worlds Final 9, KC part 4
2009 PDGA World Championships – Val wins #3
2010年(インディアナ州クラウンポイント)
- MPO出場者数:135選手
- MPO優勝者:エリック・マケーブ(Eric McCabe)
- FPO出場者数:18選手
- FPO優勝者:サラ・スタンホープ(Sarah Stanhope)
2010年はMPO・FPOともにこれまで見ない選手が優勝した。MPOではエリック・マケーブが、2位のデイビッド・フィルバーグ、ポール・ウルベリ(Paul Ulibarri)、ジョシュ・アントンに5打差で勝った。一方、FPOではサラ・スタンホープが、4回目の優勝を狙うデズ・レディング(Des Reading)を抑えて優勝した。3位には前回優勝者ヴァレリー・ジェンキンス、5位には若手のペイジ・ピアース(Paige Pierce)が入っている。
PDGA 2010 Worlds Finals 1 of 2
PDGA 2010 Worlds Finals 2 of 2
2011年(カリフォルニア州サンタクルーズ)
- MPO出場者数:179選手
- MPO優勝者:ネイト・ドス(Nate Doss)
- FPO出場者数:36選手
- FPO優勝者:ペイジ・ピアース(Paige Pierce)
ネイト・ドスが3回目の世界一のタイトルを、地元サンタクルーズで手に入れた。2位のウィル・シューストリック(Will Schusterick)とジョシュ・アントンには7打差であった。
FPOではヴァレリー・ジェンキンスが4度目のタイトルを目指すが、若手のペイジ・ピアースが3打差で初の優勝を手に入れる。FPOでは、カトリーナ・アレン(Catrina Allen)がプロ1年目として活躍して5位に輝いている。
Friday – 2011 PDGA Championships
Saturday – 2011 PDGA Championships
Sunday – 2011 PDGA Championships
MurderMike Presents: 2011 PDGA Worlds HD-(Rewind)
Will Schusterick’s ACE at 2011 Worlds
2012年 (ノースカロライナ州シャーロット)
- MPO出場者数144選手
- MPO優勝者:ポール・マクベス(Paul McBeth)
- FPO出場者数:30選手
- FPO優勝者:サラ・ホーカム(Sarah Hokom)
2012年にはポール・マクベスが初めて世界選手権を優勝して、ポールの時代が到来する。2位には同じく若手のリッキー・ワイサキ(Ricky Wysocki)、3位はウィル・シューストリック(Will Schusterick)である。
FPOでは、サラ・ホーカムが、ヴァレリー・ジェンキンスに1打差で競り勝ち、自身の初優勝を飾る。3位にはカトリーナ・アレンが入り、好成績を残す。
日本からは、菊池哲也(T2)が37位に入り、エイブリー・ジェンキンス(39位)やジェームズ・コンラッド(42位)よりも上位となる好成績を残す。
Paul McBeth 1st World Title | 2012 Worlds Final 9 | Schusterick,Wysocki,Johansen
この動画が今あるJomez Proが始まるキッカケとなった動画です。この動画の反響が良く、今後いくつもの大会を撮影するようになりました。
2012 PDGA Disc Golf World Championships — Men’s and Women’s Open Highlights
2012 PDGA Disc Golf World Championships — Men’s Open Friday Recap
Disc Golf Live #52: 2012 Worlds Open Women
2013年(インディアナ州クラウンポイント)
- MPO出場者数:131選手
- MPO優勝者:ポール・マクベス(Paul McBeth)2回目
- FPO出場者数:25選手
- FPO優勝者:ペイジ・ピアース(Paige Pierce)2回目
ポールとペイジはともに、2回目の世界選手権優勝を果たす。ポールは、2位のデイビッド・フィルバーグに対して5打差、ペイジは2位のヴァレリー・ジェンキンスに1打差で優勝した。
梶山学は、世界選手権の自身最高順位である16位になり、日本人としての快挙を成し遂げる。
2013 PDGA Pro Worlds Final 9 With Commentary
Disc Golf — 2013 PDGA World Pro Championships, Men’s Open Final Hole plus
Disc Golf–2013 PDGA World Championships
2014年 (オレゴン州ポートランド)
- MPO出場者数:144選手
- MPO優勝者:ポール・マクベス(Paul McBeth)3回目
- FPO出場者数:40選手
- FPO優勝者:カトリーナ・アレン(Catrina Allen)
カトリーナ・アレンが、初のワールドタイトルを、2位のペイジ・ピアースに2打差で手に入れる。本大会の4位には数年前から再びツアーに出るようになったオーン・スカーゲン(Ohn Scoggins)が、7位にはモデルでありゴルファーであるホーリー・フィンリー(Holly Finley)が入っている。
MPOでは、ポール・マクベスとリッキー・ワイサキがプレーオフになる熱戦を繰り広げ、最終的にはポールが勝利を手にした。
2014 Worlds MPO Final 9
PDGA Pro World Championship 2014: Final 9 (Wysocki, McBeth, Ulibarri, Doss) Disc Golf
2014 PDGA MPO World Championship Playoff (Wysocki,McBeth)
2015年(ペンシルベニア州ピッツバーグ)
- MPO出場者数:143選手
- MPO優勝者:ポール・マクベス
- FPO出場者数:48選手
- FPO優勝者:ペイジ・ピアース
ラウンド1ではポール・ウルバリが1063レーティングの55打でいい出だしとなるが、ラウンド2ではウィル・シューストリックが1084レーティングの51打を出し、リードする。ラウンド3ではリッキー・ワイサキが1069レーティングの53打を出すものの、ウィル・シューストリックは4打差で首位を叔父する。ラウンド4では、ポールが“マクビースト・モード“になり、1085レーティングの51打を出して、首位のウィルと1打差に迫る。ラウンド5では、ポールが追い付き追い越せで1091レーティングの51打を出して4回目のワールドタイトルを手に入れる。
FPOでは、ヴァレリー・ジェンキンスが初めの2ラウンドをリードする。しかし、ラウンド3では、サラ・ホーカムが1001レーティングを出して首位になる。4ラウンドには、カトリーナ・アレンが1011レーティングの61打を出し首位のサラ・ホーカムとの差を縮め、ラウンド5には同着1位となる。一方、ラウンド1を11位で終えたペイジ・ピアースは徐々に順位を上げていき、5ラウンド目には3位に追いつく。その後、準決勝で2位になったサラ・ホーカムを追いつき、決勝戦で1位だったカトリーナ・アレンを追い越し、ペイジ・ピアースは3回目の世界選手権優勝を果たす。
2015 Worlds MPO Round 1 Part 1 McBeth, Fish, Frederick, Becker
2015 PDGA Pro Worlds: FPO Final 9 (Pierce, Hokom, Allen, Scoggins) (4K)
2016 – EMPORIA, KS
- MPO出場者数:158選手
- MPO優勝者:リッキー・ワイサキ(Ricky Wysocki)
- FPO出場者数:35選手
- FPO優勝者:ヴァレリー・ジェンキンス(Valarie Jenkins)
本大会はで、リッキー・ワイサキが終始好調な出だしで、2位のポール・マクベスと6打差で、初めて世界選手権を優勝した。
FPOではラウンド1にカトリーナ・アレンが好調な出だしを見せるが、ペイジ・ピアースやヴァレリー・ジェンキンスの猛烈ない追い上げにより、接戦を来る広げる。セミファイナルでは、カトリーナとペイジが1位タイとなり、ヴァレリーが追う形で終わった。ファイナルでは、ヴァレリーが怒涛の追い上げにより、自身4回目の世界チャンピオンに輝いた。
2016 PDGA Pro Worlds Round 1 | McBeth,Bowers,Holmes,Ellis
この年あたりからジョメズプロが本格的に活動を開始して、毎年大会の動画を出すようになります。
2016 Pro Worlds: Women’s Final 9 (Allen, Pierce, Jenkins, Hokom)
2017 – IDGC, AUGUSTA, GA
- MPO出場者数:161選手
- MPO優勝者:リッキー・ワイサキが(Ricky Wysocki)2回目
- FPO出場者数:44選手
- FPO優勝者:ペイジ・ピアース(Paige Pierce)
2017年の大会では4ラウンド制となった。ラウンド1ではジョン・マックレー(John E. McCray)が56打のホットラウンドで首位になった。ラウンド2ではリッキー・ワイサキが1065レーティングの55打を出して、首位のジョンと同着1位になった。その後もリッキーは好調なプレーを続け、ラウンド3では1071レーティング55打で、二位と8打差をつけた。そのままラウンド4を終えて、リッキーは自身2回目のワールド優勝を手に入れた。
FPOでは、ペイジ・ピアースがラウンド1、2を好調に終えて首位に立ち、2位のヴァレリー・ジェンキンスに6打差を設ける。そのまま、ペイジがリードして、4回目の優勝を果たした。
2017 PDGA Pro Worlds | Round 1, Front 9 | Wysocki, McMahon, Johnson, Presnell
2017 PDGA Pro Worlds: Final Round Lead Card, Front 9 (Pierce, Jenkins, Allen, Fajkus)
2017 PDGA Pro Worlds: Final Round Lead Card, B9 (Pierce, Jenkins, Allen, Fajkus)
2018 – JEFFERSONVILLE, VT
- MPO出場者数:228選手
- MPO優勝者:グレッグ・バーズビー(Greg Barsby)
- FPO出場者数:49選手
- FPO優勝者:ペイジ・ビュアーカス(Paige Bjerkaas、現ペイジ・シュー(Paige Shue))
ケルビン・ハインバーグ(Calbin Heimburg)がラウンド1で1081レーティングの52打でリードする。ラウンド2ではポール・ユリバリ(Paul Ulibarri)がホットラウンドの1092レーティング48打を出すが、ラウンド1・2でいいスコア(54、49打)を出していたポール・マクベスが、ポール・ユリバリとジェイムズ・コンラッドに1打差で首位となる。ラウンド3では、ジョシュ・アントンとマット・オーラムが1074レーティングの53打でホットラウンドを出すが、グレッグ・バーズビーが安定したスコアの55、50、54を出して、2位のポール・ユリバリと1打差で首位になる。ラウンド4では、グレッグ・バーズビーが再び54と安定したスコアを出し、2位(ジョシュ・アントン、ポール・ユリバリ、ジェイムズ・コンラッドの3選手が2位タイ)に2打差と差を広げた。最終ラウンドでは、ポール・マクベスが怒涛の追い上げをして1067レーティングの54打を出すが、追い上げ切れずに2位に終わり、2打差でグレッグ・バーズビーが初の世界選手権優勝を果たす。
FPOでは、レベッカ・コックス(Rebecca Cox)がラウンド1で首位になる。しかし、ペイジ・ビュアーカスが1028レーティング58打のホットラウンドを出し、2位と6打差で首位に輝く。ラウンド3では、サラ・ホーカムとエストニア代表のクリスティン・タタ―がよいプレーを見せ64打でラウンドを終えて、ペイジ・ビュアーカスとの差を5打差に縮めた。その後も、ペイジがリードを続け、ペイジ・ビュアーカスが優勝した。
2018 Pro Worlds | R1, F9, MPO | Wysocki, Lizotte, Leiviska, Jones
2018 Pro Worlds | R1, F9, FPO | Pierce, Panis, Andyke, Cannon
2019 – PEORIA, IL
- MPO出場者数:196選手
- MPO優勝者:ポール・マクベス(Paul McBeth)
- FPO出場者数:46選手
- FPO優勝者:ペイジ・ピアース(Paige Pierce)
テキサス出身のエマーソン・キース(Emerson Keith)がラウンド1、2を、それぞれ1093レーティング51打、1080レーティング57打で終えて首位に立つ。ラウンド3では若手のイーグル・マクマン(Eagle McMahon)が1107レーティング49打でラウンドを終えて会場を驚かせた。一方、ポール・マクベスは1~3ラウンドを53打、53打、52打の安定したプレーを見せて、首位に立った。ラウンド4では、ポールのエンジンが止まりかけて1042レーティング60打で終えた。一方、リッキー・ワイサキが怒涛の追い上げを見せて1087レーティング53打のホットラウンド、引き続きファイナルラウンドでも1073レーティング54打を出すものの、一位のポール・マクベスに一歩届かず2位で終わった。ポールは最終ラウンドを1073レーティング54打で終えて、5度目の世界選手権優勝を手にした。
FPOでも熱い戦いが繰り広げられた。フィンランド出身のエヴェリーナ・サロネン(Eveliina Salonen)がラウンド1で1024レーティング56と好成績を収め、2位と6打差をつけた。ラウンド2では、カトリーナ・アレンが1025レーティング52打でホットラウンドとなり、2打差で首位になった。しかし、ラウンド3では再びエヴェリーナが、ホットラウンドの1008レーティング58打を出して1打差で首位に返り咲いた。ラウンド4では、ペイジ・ピアースが脅威の1025レーティング52打を出し、ペイジ、カトリーナ、エヴェリーナの3選手が1位タイの状態で決勝に入った。ファイナルラウンドでは、ペイジがプレーの調子を維持して再び1025レーティング52打のホットラウンドを打ち出し、5回目の世界選手権優勝を手に入れた。
2019 DISC GOLF WORLD CHAMPIONSHIPS | R1F9 | Lizotte, Wysocki, Stoor, Patton
2019 PDGA Pro Worlds – MPO – Round 1 Part 1 – Kajiyama, McBeth, Jones, Bell
2019 PDGA Pro Worlds – FPO – Round 1 Part 1 – Bjerkaas, Hokom, Allen, Van Dyken
2020年 COVID-19のため中止
2021年 (ユタ州オグデン)
- MPO出場者数:209選手
- MPO優勝者:ジェームズ・コンラッド(James Conrad)
- FPO出場者数:70選手
- FPO優勝者:カトリーナ・アレン(Catrina Allen) 2度目
ポール・マクベスとペイジ・ピアースは6度目の世界選手権優勝を狙い大会に臨む。
FPO・MPOともに最終ホールまで勝負が分からない大接戦となり、近年では一番緊張感のある大会であった。
まずは、FPO。最終ラウンドのホール16でカトリーナ・アレンは首位のペイジ・ピアースに2打差をつけられている。ホール17で、カトリーナはパー、ペイジは痛恨のボギーを取り、カトリーナは首位ペイジに1打差と差を縮めた。18番ホールに移り、先に投げたカトリーナは、無事に川を越えてインバウンドになった。次に投げたペイジ・ピアースは、カトリーナよりもバスケットに近い位置にディスクを付けた。2投目はカトリーナが再び先行となる。カトリーナの位置からは、グリーンを直接狙うのは難しい位置だったが、左から右にカーブさせる大きなアンハイザーショットを投げて見事OBラインぎりぎりのグリーン上に着地した。一方、ペイジは、レイアップをして投げる位置を整えた。次にアプローチでグリーンを狙いに行くが、痛恨のアーリーリリースをしてしまいC1よりもはるか手前でOBを出した。OBからボギーを狙うはずれてしまい、カトリーナ・アレンがリード、自身2回目の世界チャンピオンに輝いた。
MPOでは、ポール・マクベスが2位のジェームズ・コンラッドに対して1打差で最終ホールに臨んだ。2位でポールを追うジェームズは1投目をミスショット、2投目はレイアップ。レイアップした位置もバスケットから約250フィート(75m)。同点にするにはこの距離からバーディーを狙わなければプレーオフにすることはできないで崖っぷちの状況。そんな状況の中、パターによるアンハイザーショットでバーディーを取り、プレーオフに持ち込む怒涛の展開となる。この奇跡的なショットはホーリーショットと巷では言われています。これで勢いをつけたジェームズが、フレーオフを制止て初のワールド優勝を果たした。
ホーリーショットの詳しい解説
httpss://discgolf-navi.com/blog/pdga-world-2021-jc/
2021 Disc Golf World Championships | R1F9 FEATURE | Wysocki, Ulibarri, Koling, Keith | Jomez
2021 World Championships – R1F9 – Allen, Scoggins, Finley, Young
2022年(カンザス州エンポリア)
- MPO出場者数:213選手
- FPO出場者数:77選手
今年の世界選手権は、ダイナミック・ディスク社の本社があるエンポリアで開催される。ポール・マクベスとペイジ・ピアースは史上初の6度目のタイトルを手に入れるか、それとも新たな選手が手に入れるか。MPO・FPOともに競技人口が急激に増え、これまで以上に優勝することが難しくなった。日本からは福田孝一、 渡部麻里、シメル航(初出場)が参加する。ほかにも隣国のカナダやフィンランドを中心としたヨーロッパからの多数出場者がいる。
まとめ
- 2007年 ネイト・ドス(2回目)、ヴァレリー・ジェンキンス
- 2008年 デイビット・フィルバーグ、ヴァレリー・ジェンキンス(2回目)
- 2009年 エイブリー・ジェンキンス、ヴァレリー・ジェンキンス(3回目)
- 2010年 エリック・マケーブ、サラ・スタンホープ
- 2011年 ネイト・ドス(3回目)、ペイジ・ピアース
- 2012年 ポール・マクベス、サラ・ホーカム
- 2013年 ポール・マクベス(2回目)、ペイジ・ピアース(2回目)
- 2014年 ポール・マクベス(3回目)、カトリーナ・アレン
- 2015年 ポール・マクベス(4回目)、ペイジ・ピアース(3回目)
- 2016年 リッキー・ワイサキ、ヴァレリー・ジェンキンス(4回目)
- 2017年 リッキー・ワイサキ(2回目)、ペイジ・ピアース(4回目)
- 2018年 グレッグ・バーズビー、ペイジ・シュー
- 2019年 ポール・マクベス(5回目)、ペイジ・ピアース(5回目)
- 2020年 中止
- 2021年 ジェームズ・コンラッド、カトリーナ・アレン(2回目)
日本人の最高成績は2013年に梶山学選手が達成した16位である。
2007年以降の世界選手権への日本人選手の参加は梶山選手、T2選手、福田選手、塚本選手、 渡部選手、シメル選手と非常に限られている。今後、増えて行くことを願う。
最後に、近年は、どの大会も接戦となっており、優勝選手を当てるのは難しいです。皆さんはどの選手を応援していますか?また、どの選手が優勝すると思いますか?ぜひ、SNS等に投稿盛り上がってもらえれば、嬉しいです。
参考文献
PDGA Pro Worlds History 101 Part 1: The Early Years, httpss://www.pdga.com/news/pro-worlds-history-101
PDGA Pro Worlds History 101 Part 2: A Decade (and a Half) of Dominance, httpss://www.pdga.com/news/pdga-pro-worlds-history-2
Pro Worlds History 101 Part 3: Yesterday to Today, httpss://www.pdga.com/news/pro-worlds-history-101-3
PDGA Mari Watanobe 渡部麻里 httpss://www.pdga.com/player/102761
PDGA Kouichi Fukuta 福田孝一 httpss://www.pdga.com/player/102802
PDGA Ko Simmel シメル航 httpss://www.pdga.com/player/108547
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