The Open at Austine(ザ・オープン・アット・オースティン)は、テキサス州オースティンで開催されるDGPT(ディスクゴルフプロツアー)のエリートシリーズです。DGPTのエリートシリーズの大会としては初めての開催であり、大会スポンサーはテキサス州を拠点とするLone Star Discです。
今回は、FPOのファイナルラウンドのバック9の注目したいプレーと優勝選手のスタッツを見ていく。
リードカード
ファイナルラウンド開始時のリードカードの順位とスコアを示す。リードカードはホーリン以外プロツアー優勝経験者のお馴染みの選手ですね。ホーリンは、ツアーし始めて数年しか経っていなくDGPTで優勝はないものの、バックハンドもフォアハンドも強い選手です。
順位 | プレーヤー | スコア |
1位 | ペイジ・ピアース(Paige Pierce) | -5 |
2位 | クリスティン・タタ―(Kristin Tattar) | -4 |
3位タイ | ホーリン・ハンドリー(Holyn Handley) | E |
3位タイ | ミッシー・ギャノン(Missy Gannon) | E |
FINAL B9での注目したいホールとプレー
今回注目したいのは、下記動画1:18から始まるホール9です。ここは今大会で最も短い84m、Par3のホールです。バックハンドのハイザーでもアクセスできるが、フォアハンドの方が直接狙えるホールになっています。
なぜここに注目したかというと、バックハンドだけでなくフォアハンドも持つことがスコアを取るうえで重要なことが分かるホールだからです。
ペイジ、ミッシーのBHでのティーショットは、それぞれC1の手前、C1端(8m)でした。一方、フォアハンドでティーを投げたクリスティン、ホーリンは3~4mのタップインでした。結果としては、ペイジ以外の3人がバーディーです。
もちろん、バックハンドでもバーディーを取ることはできるが、フォアハンドの方が遥かに近くで簡単にバーディーが取れるホールになっています。
こういった場面で、BH以外にもFHが使えるとスコアメイクを有利に運べるのかと思いました。特に、最近ではエラ・ハンセンやホーリン・ハンドリーのようにバックハンドもフォアハンドもできる選手が上位に上がることが増えていると思われます。
FHの選択肢がありプレーの幅が増えることで、よりローリスク・ハイリターンのゲームができることにも繋がります。
大会後のインタビューでペイジも、数年前からフォアハンドをオフシーズン中心に練習しており、短い距離なら精度も高く、投げる自信を持ててきていると言っている。
これまでFPOでは精度の高いバックハンドさえあれば、上位に食い込めていたが、今後は精度の高いフォアハンドもなければ勝負に入っていけないと考えられる。
最終結果
LVCやWACOで不調だったペイジ・ピアースが優勝。最終ラウンド開始で1位タイであったクリスティン・タタ―は不調のようでパットやショットをことごとくミスしてしまい5位に下がってしまいました。
一方、チェイスカードからカトリーナ・アレンが順位を順調に上げて2位になった。また、ジェシカ・ウィーズはファイナルラウンドのホットラウンドである-5を出し、3位タイに入った。
順位 | プレーヤー | スコア |
1 | ペイジ・ピアース(Paige Pierce) | -5 |
2 | カトリーナ・アレン(Catrina Allen) | -3 |
T3 | ミッシー・ギャノン(Missy Gannon) | -2 |
T3 | ジェシカ・ウィーズ(Jessica Weese) | -2 |
T5 | クリスティン・タタ―(Kristin Tattar) | +1 |
T5 | ホーリン・ハンドリー(Holyne Handley) | +1 |
ペイジ・ピアースのスタッツ
ペイジの大会を通してのスタッツを見てみましょう。ペイジと言えば飛距離が注目されますが、DGT編集部が注目したいのはC1Xパット成功率が大会であるにも関わらず85%と非常に高いことです。大会本番でコースのコンディションやスタンスが毎回変わる中、C1Xパット成功率85%を維持できていることが、スコアメークの上でのバックボーンとなっていると考えられます。
項目 | 成功率(%) | 順位(58位中) |
フェアウェイヒット率 | 70 | 8 |
C1到達率 (C1 in regulation) | 30 | 5 |
C2到達率 (C2 in regulation) | 61 | 2 |
C1Xパット成功率 | 85 | 4 |
C2Xパット成功率 | 5 | 38 |
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