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UDisc統計の定義を解説

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Tips/コツ
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今回はディスクゴルフスコア記録アプリ「UDisc」でスコアを記録すると表示される統計(Stats、スタッツ)の定義を解説していきます。

UDiscには、プレイヤーやコースをより深く理解するための統計が多数含まれています。バーディーは、よいドライブで獲得したものなのか、それとも正確なパットで獲得したものなのか、統計によって明らかになります。統計は、プレーヤーの全体的なプレースタイルや、長所と短所を理解するのに役立ちます。コースの統計では、簡単なホールや難しいホール、OB確率などが紹介されています。

また、DGPTの大会スコアを集計しているUDisc Liveの統計は、大会中にスコアが入力されると随時更新され、選手の成績がわかります。UDisc Liveはこちら

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パッティングの統計

パットとは、バスケットから20m/66ft以内で投げるものと定義します。パッティングエリアには、サークル1(C1)とサークル2(C2)があります。

サークル1パッティング(C1 putting)通常の10m/33ftの円の内側から入ったパットのことである。UDiscではC1成功率として示している。

サークル1Xパッティング(C1X putting) タップイン(3.3m以内)を除くサークル1のパット。 3.3m~10m(11~33ft)のすべてのパットが含まれます。Xは除くを意味する英語”excrude”のxが由来となっています。

サークル2パッティング(C2 putting)10-20m/33-66ft(C2)の距離から入ったパットの割合。

フェアウェイヒット

フェアウェイヒットは、プレイヤーのドライブの正確さを記録します。

フェアウェイヒットフェアウェイ上に着地したドライブを示します(詳しくは以下の定義に従います)。

Par3では、1打目がサークル2(またはそれより近い位置)に入らなければフェアウェイヒットとならない。Par4では、1打目がサークル2またはフェアウェイに入らなければフェアウェイヒットとならない。

ディスクがフェアウェイ上にあるかどうかは、大会のコースマップのルールのもとでスコアキーパーが判断する。バスケットへの明確なショットラインがない場合(例:林の中)、プレーヤーはフェアウェイから外れているとマークされる。

Par5では、プレーヤーの1投目と2投目はスタッツに含まれ、フェアウェイヒットに計上されるにはフェアウェイまたはサークル2に着地しなければならない。パー5では、フェアウェイヒットとミスが1回ずつカウントされることがあります。

注:パー3では、フェアウェイヒットの統計はサークル2インレギュレーション(C2 in Regulation)の統計と同じになります。フェアウェイヒットの可能性の合計は、ホール数にPar5のホール数を加えたものになります(Par5では2投がカウントされるため)。

サークル・イン・レギュレーション(Circle in Regulation)

サークル・イン・レギュレーション(Circle in Regulation)は、ゴルフで言うパーオン(Green in Regulation, GIR)になります

イン・レギュレーション(In Regulation)は常にそのホールのパーより2つ少ない値です。サークル・イン・レギュレーションに到達することは、プレイヤーがバーディーパットを投げることができる位置にいることを意味します。これらの統計は、プレイヤーのドライブが正確であるかどうかを示します。

C2・イン・レギュレーション(C2 in Regulation): Parより2打で少ない数でサークル2よりも近い位置に到達すること(バーディーチャンスがあること)。

Par3では、1投目がC2(またはそれより近い位置)に入れば、C2・イン・レギュレーションとなる。
Par4の場合、2 投 目がC2(またはサークル2より近い位置)に入れば加算される。
Par5では、プレイヤーの3投目がC2(またはそれより近い位置)に入れば 加算 される。

C1・イン・レギュレーション(C1 in Regulation): Parより2打少ない投数でC1(33ft/10m)に到達すること(C1からのバーディーチャンスがあるドライブを示す)。C2・イン・レギュレーションにもカウントされる。

ベタピン(Parked): バーディーのためにタップインできる位置(11ft/3.3m以内)できるに到達すること。また、C1、C2・イン・レギュレーションとしてもカウントされる。

注:イーグルやアルバトロスも3つの統計(ベタピン、C1・イン・レギュレーション、C2・イン・レギュレーション )全てにカウントされます。

スクランブル(Scramble)

スクランブルは、フェアウェイを外したドライブから挽回し、ボギーを回避する能力を評価する統計です。

スクランブル(Scramble): OBやフェアウェイを外れても、パー以上をキープすること

注:C1の内側でOBした場合もスクランブルの対象となります。パー以上のホールのうち、フェアウェイを外れたり、OBになったりしたホールの数でパーセンテージを算出する。

バウンスバック(Bounce Back)

バウンスバックとは、ボギーから立ち直り、次のホールですぐにバーディー以上のスコアを出すことができるかどうかを示す統計です。

バウンスバック(Bounce Back): オーバーパーを取ったホールの直後のホールでアンダーパーのスコアを出すこと

注:最終ホール(通常18番ホール)でのボギーはバウンスバックの対象にはなりません。ショットガンスタートの場合、バウンスバックのスタッツは、プレーヤーがスタートしたホールからカウントされます。

OB率

OB率は、アグレッシブなプレーと安全なプレーの指標となる統計で、プレーヤーがペナルティを受ける頻度を追跡します。

OB率: OB数をプレーしたホール数で割ったものです。野球の打率と類似しており、OB率0.056の場合、プレーしたホールの5.6%でOBをしていることになる。

注:1.0(100%)を超えるOB率も起きうるが、プレーしたホール数より多くのOBを出した場合です。

スローイン

スローイン統計は、OBと同様の率で表示されます。OB率とは異なり、スローイン率が1.0を超えることはあり得ません。

スローイン(Throw-In): C2(66ft / 20m)の外からバスケットに入れた割合です。スローイン率は、スローインの数をプレーしたホールの数で割って算出されます。

注:エースもスローインとみなされます。

バーディー率

バーディー率: バーディー(またはそれ以上)を取ったホールの数をプレーしたホール数で割った値。

注:バーディー率は、UDisc Liveアプリでトラッキングしなかったプレーヤーについて計算できる唯一の統計です。

プリサイス・パワー・インデックス(Precise Power Index, PPI)

プリサイス・パワー・インデックスは、プレーヤーが得点につながるロングショットを投げる能力を示す指標です。ディスクの到達位置とホール距離のデータを組み合わせて、ツアーで最も長いホールでプレーヤーがどれだけバスケットに近い位置に投げることができるかを示します。この指標は、DGPTのツアーシーズンを通して追跡・評価されます。詳しくはこちら(英語)をご覧ください。

*DGPTでの指標です。私たちのプレーには関係ありません。GRIP6での優勝予想やプロツアー優勝予想で使える指標です。

ストローク・ゲインド(Strokes Gained)

ストローク・ゲインド(獲得)統計は、ゴルフの同名の統計に基づくものです。ストローク・ゲインド統計は、フィールドに対するプレーヤーのパフォーマンスを2つの主要な側面であるスローイングとパッティングに分けて評価します。

注:以下の説明は、UDiscによる実際の計算を少し簡略化したものです。いくつかの例を含む、ストロークゲイン統計のより詳細な説明については、このブログ記事(英語)をご覧ください。

ストローク・ゲインド:サークル1X [SG:C1X]フィールドの平均的なC1Xでのパットパフォーマンスを上回ったストローク数を示す。

ストローク・ゲインド: サークル2 [SG:C2]フィールドの平均的なC2でのパットパフォーマンスを上回ったストローク数を示す。

ストローク・ゲインド: ティー➡グリーン[SG:TG]ドライブとアプローチ(C2外からの全てのショットを含む)において、プレイヤーがフィールドの平均的なパフォーマンスを上回ったストローク数を示す。

ストローク・ゲインド(SG)の算出方法

各ストローク・ゲインドを算出するにあたり、ホールでのプレーを①ティー~バスケット、②C2~バスケット、③C1X~バスケットに分けて考えていきます。3つに分けて考えたときに、SGを計算する起点となる位置をスタートゾーン、終点となる位置をエンドゾーンとします。例えば、SG:TGの場合、ティーからC2に着地するまでのストロークを比較したいので、スタートゾーンがティー、エンドゾーンはC2です。

ストローク・ゲインド[SG]の値は次式で示されます。

[SG]=[Estart]-[Eend]-[#スロー]

<式の説明>

それぞれのストローク・ゲインドは、スタートゾーンからのフィールド想定投数からエンドゾーンでのフィールド想定投数とプレイヤーのスタートゾーンからエンドゾーンに行くまでに要した投数を引きます。

[SG]:プレイヤーがスタートしたゾーンに対応するストローク・ゲインド統計値(フィールドに対する獲得投数、言い換えるとフィールドを上回った投数)
[Estart]:フィールドがスタートゾーンからバスケットに入れるまでの想定投数
[Eend]:フィールドがエンドゾーンからバスケットに入れるまでの想定投数)
*Eは、想定・期待を意味する英語のexpectedのEである。
*ティーからの想定投数は、そのホールでのフィールド全体の平均スコア(ペナルティ・ストロークは除外する)です。
*C1XとC2からの想定投数は、ラウンド全体でのフィールドのパットによる平均投数です。ホールでの成績ではなく18ホール全体の平均パフォーマンスを用いて算出していることに注意してください。
[#スロー]:プレイヤーがスタートゾーンからエンドゾーンに行くまでに要した投数です。

<例>

分かりにくいので例を使って説明しましょう。

例えば、あるラウンドのあるホールでティーからバスケットに入れるまでのフィールドの想定投数(ペナルティを除く)が3.7、C2からのバスケットに入れるまでのラウンド全体でのフィールドの想定投数が1.8であったとしましょう。
このホールでプレイヤーは、ティーからC2に到達するまでに2投、C2からバスケットに入れるまでに1投を要したとしましょう。

このような場合のSG:TGは下記の通りとなります。

[SG:TG] = 3.7 – 1.8 – 2 = -0.1

Estartは、スタートゾーンであるティーからバスケットに入るまでのフィールドの想定投数(=平均投数、ペナルティは除く)であるので3.7。
Eendは、エンドゾーンであるC2からバスケットに入るまでのフィールドの想定投数(=平均投数)であるので1.8です。
#スローはプレイヤーがスタートゾーンからバスケットに入れるまでの投数なので2。
計算として出されたSG:TGがー0.1ということは、そのプレイヤーがフィールドに対して0.1ストロークを失ったことになります。

次に、プレイヤーのC2でのパフォーマンスをフィールドと比較するために、SG:C2を求めていきます。SG:C2は次式で求められます。

[SG:C2] = 1.8 – 0 – 1 = 0.8

SG:C2のEstartは、スタートゾーンがC2なので、C2からバスケットに入るまでのフィールドの想定投数(=平均投数)である1.8です。
Eendは、バスケット内からホールを完了するまでのフィールドの想定投数の0です。バスケット内からバスケットへの想定投数をあえて引く理由としては、一般式が[Estart]-[Eend]-[#スロー]であり、一般式にしたがって表記しているためです。
#スローは、プレイヤーがC2からバスケットに入れるまでに要した投数の1です。
計算するとSG:C2は0.8となり、C2内においてプレイヤーはフィールドに対して0.8投獲得したことになります。

上記のティー、C2でのパフォーマンスをまとめると、プレイヤーはフィールドに対してこのホールで-0.1+0.8=0.7投を獲得しています。つまり、フィールドよりも0.7投少ない数でホールを完了していることになります。

<解釈>

このプレイヤーは、他の選手に対して0.7投少ない数で投げることができていると解釈できます。
細かく分析すると、SG:TGが-0.1であり、他の選手に対して0.1投多く投げていることになり、相対的にティーショットが上手くいっていないです。
一方、SG:C2は0.8であり、他選手に対して0.7投少なく投げていることになり、相対的にC2からのパット能力は優れていると解釈できます。
このホールだけではデータが少なくなんとも言えないが、このプレイヤーはこのホールのティーショットのスキルを向上させるか、ティーショットを別のショットシェープに替えるといった対応が必要と考えられます。

ここで、気づいたかたもいるかもしれませんが、SG:TGやSG:C2、SG:C1Xの計算ではペナルティストロークは無視されています。OBやハザードなどによるペナルティストロークはストロークス・ロスト アウト・オブ・バウンズの統計に加算されます。

ストロークス・ロスト アウト・オブ・バウンズ[SL:OB]: OB・ハザードのストローク数です。

これまでホールでの成績を比較しましたが、ラウンドを通しての成績を比較するために、以下の2つの統計も算出しています。

ストローク・ゲインド: パッティング[SG:P]= [SG:C1X]+[SG:C2]と定義される。

ストローク・ゲインド: トータル[SG:T]= [SG:C1X] + [SG:C2] + [SG:TG] – [SL:OB]

プレイヤーのラウンドでのパフォーマンスは、ストローク・ゲインド:トータルとして示され、ティーショットやパットのスキル、OBやハザードの回避を総合的に評価しています。

スコアカードで使用する記号

最後に、Udiscのスコアカードの下に示されている記号の定義を見ていきます。

バスケット内
ベタピン/ブルズアイ
(バスケットから0~3.3m/0~11ft)
サークル1(バスケットから0~10m/0~33ft)
サークル2(10~20m/33~66ft)
フェアウェイ

オフ・ザ・フェアウェイ
ショート:ドライブがC2の外に着地(Par3のみ)
OB・ペナルティ

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