これまでプッシュパット(Push Putt)、スピンパット(Spin Putt)を紹介しました。今回は、3つ目のスタイルのスプッシュパット(Spush Putt)を紹介します。
スプッシュパットとは
スプッシュパットは、プッシュパットとスピンパットを合わせたパットスタイルです。スプッシュ(Spush)という名前も、SpinのSとPushのushを合わせた造語となっております。
両方の特徴を取り入れたパットであり、ディスクに回転をかけつつ、放物線が描く軌道であるためミスをしてもバスケットに比較的近い場所に落ちる。
主にスプッシュパットを投げる選手
ポール・マクベス(Paul McBeth)、イーグル・マクマン(Eagle McMahon)、へザー・ヤング(Heather Young)など
ポール・マクベス
イーグル・マクマン
スプッシュパットの投げ方
Overthrow disc golf(下記の動画、9分48秒以降参照)によると、スプッシュパットは多様な種類があるので、スプッシュパットをさらにSクラスとPクラスに分類している。
Sクラスはスピンを強くかけるスプッシュパットであり、イーグル・マクマンが典型的な例である。一方、Pクラスはプッシュに重きを置いたスプッシュパットであり、ポール・マクベスが代表的な選手である。
Sクラス スプッシュパットの投げ方
- ウエストライン当たりのやや下方向に、腕はやや曲げながらテイクバックする
スピンパットのように肘を90度には曲げないが、プッシュパットのように真っ直ぐではない。 - リリースは、バスケットの高さを目安にリリースする
Pクラススプッシュパットの投げ方
- Sクラスよりもやや低く、腰の少し下・股下当たりで、下方向にテイクバックをする。
- 肘・手首を開いて、やや上方向に向かってリリースする
スプッシュパットのメリット
- 風に比較的強い
スピンがかかっているため、スピンパットと同様に風に比較的強い。ただし、ハイザーリリースのスプッシュパットでは、右から左方向への風がある時は、ディスクの底面に風が当たることでパットが浮いてしまうことがある。 - スピンパットと比較して、ミスしてもバスケットに近い位置で止まる
プッシュパットのような放物線を描くようなラインであるため、ミスパットした際に、スピンパットよりは遠くに飛ばない。 - 距離を出しやすい
スピンパットと同様に、距離を出しやすいためC2からでも届きやすい。 - プッシュパット、スピンパットよりもある程度狙いやすい
プッシュパットでは高さ方向、スピンパットでは左右方向の調整が必要だが、両方を程よく合わせたスプッシュパットでは高さ方向や左右方向への大きなミスが比較的少ないため、バスケット“付近”を狙いやすいとされる。(*大きく外さないという意味です。)
スプッシュパットのデメリット
- ハイザーとなり右にカーブする軌道ので、狙いを定めるのが難しい
- 動かす支点が多いため、マスターがすることが比較的難しい
肩・肘・手首と動かす支点がパットスタイルの中で一番多いため、毎回のパットで同じ動作を精確に繰り返すことが難しい。どれかが少しでも違うだけで、大きく外すことはないかもしれないが、狙いから外れる。 - 他のスタイルと比べると、スピットアウトすることが多い
一般的に回転のかかったハイザーパットになるため、チェーンをすり抜ける可能性がほかのスタイルと比べて高いとされる。 - 右利きの場合、右からの横風がある場合、飛ばされる
ハイザーパットになるため、横風の場合はディスクの底面が風にさらされて、バスケットとは別の方向に高く飛ばされることがある。
スプッシュパットで私が気を付けていること
普段スピンパットを投げている私がスプッシュパットを投げる時に意識していることを紹介する。
- やや右上を狙う
私がスプッシュパットを投げると、ハイザーリリースになりがちなので、フェードを考慮してバスケットの中心からやや右上を狙って投げている。 - 普段よりフォロースルーを意識する
スプッシュパットでは動く視点が多いため、手首や肘の少しのズレで外れてしまうこともあります。フォロースルーをしっかりバスケット方向にすることで、しっかり狙うことができると個人的に感じている。
おわりに
以上、パットの投げ方のまとめでした。パットスタイルには、プッシュパット、スピンパット、そして2つを合わせたスプッシュパットの3種類があります。これらのスタイルと、以前紹介したスタンス(立ち方)を組み合わせるとバラエティーが豊富です。立ち方によって、それぞれのパットスタイルの投げやすさが変わってきます。それぞれのスタンスで各パットスタイルを投げて、自分に合うフォームを見つけていただければと思います。
コメント